新生活の場所を決めるため、候補物件そのものを確認するのはもちろんのことだが、現地から帰ったあとで「あっ、アレも見とけばよかった!」と後悔することは少なくない。
ついつい見過ごしがちだが押さえておきたいポイントをいくつか紹介しておこう。
1.におい
物件現地もしくは近所からおかしなにおいが漂ってこないか、多くの人が確認することだろう。ただ、風が弱い日だとたまたま感知することができないかもしれない。
周辺の地図を見て、においを発しそうな施設がないか念のためチェックしてみよう。至近範囲に気になる場所があれば歩いていき、近くで様子をみる。何もなければそれでいいし、道すがら近所の人から情報を得られれば儲けものだ。
2.音
においよりも地図でわかりづらいのが音だ。工場や商業施設などは音の発生原因として想像がつきやすい。
ところが騒音の主が一般住宅である場合、いちどの物件見学では気付きづらいだろう。
夜に住民が騒ぐ、朝から大音量で音楽が流れてくるといったことは、昼間の訪問だけではわからない。気になるなら時間帯を変えて訪ねてみる、もしくは近隣住民に話を聞いてみるとよいだろう。
3.○○置き場
匿名性の高い場所には住む人のモラルが如実に表れる。ごみ置き場、自転車置き場などはその一例だ。
ごみ出しの曜日は守られているか、長期間ほったらかしのごみがないか、自転車が整然と止められているかなど雰囲気をざっと見ておこう。
直接購入動機を左右しないまでも、異常が見つからなければ安心材料にはなるはずだ。
周辺道路を歩く際、同じ視点で飼い犬のふん処理状況も確認しておくといい。
4.坂道
今やインターネット上の地図で経路の距離を簡単に測れる時代。所要時間も立ちどころにわかってしまう。ただ、高低差まではなかなか認識できない。
不動産業者の車で事務所と現地を往復したとき、もしかするとあえて高低差の少ない道路が選ばれているかもしれない。
主力の生活道路が使いやすいか、激しい高低差がないかなどをチェックできるとベター。ある程度年を重ねた人なら、なおのこと重要なポイントだ。
5.スーパーマーケット
移住候補地で道の駅や地元スーパーを巡るのが好き、という話をよく聞く。私も多分に漏れずついつい足が向いてしまう。
ここで見ておきたいのは売り場の品揃え、値段だけでなく、来店者の様子だ。
好感がもてる客層か、いや好感まで求めないにしてもしっくりくる雰囲気か。価値観は人それぞれなので尺度まで伝えることは差し控えるが、日常づかいになじむ空間かどうかは何となくわかるはず。
ただし有名スーパーだと観光客が多く、地元の様子を正確に反映していないかもしれない。その場合はホームセンターへ行ってみよう。
以上、物件見学の際に周辺で見ておきたいポイントを挙げてみた。
なお、あの日不動産ではご希望に応じて周辺エリアの案内もしますのでその旨お伝えください。