みなさん「水抜き」って知ってますか?
あまり聞きなれない言葉かもしれませんね。
でも寒い地方ではみんな知っている……いや、それどころか知らない者は生きて帰れない……は大げさですが、まさしく超重要単語なのです!
洗いものが終わった、お風呂も入った、今日も一日ごくろうさま、おやすみなさい、のとき、普通水道の栓はそのままですよね?
気温が0℃より上ならこれでも問題ないのですが、水が一晩で凍っちゃう気温だと、さあ大変。水道管の中で水が凍結してしまうのです。
水は凍ると体積が増えます。するとそのまま水道管の中で膨らみつづけ、ついには管がパン!と破裂してしまいます。
で、そうなると流し台の下から床の上から、あらゆる所が水浸しになり、床下では想像を超えたつららアートが生まれ、それはそれは恐ろしいホラー屋敷の誕生です(-人-)
翌朝、寝ぼけまなこを一瞬でたたき起こす絶望感、やっちまった感を抱え、掃除するという悲惨な朝活が待っています。
でも、さらに大変なのがそのあとの改修工事。同じ町なら気温も同じ。こういう困ったさん、失礼、やっちまったさんは町じゅうにわんさかいるわけです。となると、水道屋さんはフル回転の大忙し。どんだけがんばっても一日で回りきれず「ごめん、明日まで待って」。丸二日間水が使えず、じっとガマンの子であった。。。てなことにならないよう、必要なのが水抜き作業です。手順はこんな感じです↓
- まず、水道の元栓(制水弁。庭で見かける丸い青いフタだったり、茶色の四角いフタのアレです)を閉める。
- 家じゅうの水栓を開ける。元栓が閉まっているので水が出ません。
- ボイラーや湯沸かし器のパイプに若干水が残っていたりするので、水抜き弁をひねって残り水を出してあげます。これで家じゅうの水道管の水が全部外に抜けます。
- お風呂のシャワーヘッドは外して床に寝かせておきます。また、トイレタンクの水はすべて流し、便器内の水たまりには不凍液(車のウィンドウウォッシャー液など。あの青いやつです)を入れておきます。
復旧するときは、3→2→1の順に逆のことをしていきます。
間違っても手順1から復旧してはいけません。家じゅう水芸状態になってしまうので要注意です。
なお、水道管の凍結を防ぐ保温材がホームセンターなどで販売されています。これを管の周りに巻いておけば水道管が冷えないので、水抜き作業はしなくて大丈夫です。
というわけでみなさん、冬場の寒冷地では
・「今夜はめっちゃ寒い」と思ったら、
・数日間家を空けることになったら、
水抜き作業をお忘れなく!