引っ越しの際、大きなプレッシャーとなるのがいかに荷物を減らすかという問題。
いわゆる“荷そぎ”といわれる作業だ。

使わない物、特にそのなかでも大きい物は捨てるのが大変。
テーブル、いす、オーディオ類、冷蔵庫などがよい例だ。
買い換える予定がある、部屋のサイズが変わる、新居で要らなくなるなど理由はさまざまだが、いずれにせよなるべく簡単に、しかも安く捨てたい。

でもちょっと待って!
まだ壊れておらず、普通に使えるなら次の人に譲り渡すのも方法のひとつ。
退去日までまだ少し時間があるなら、ぜひ検討してみよう。

実際に私が使ってみて役立ったのは「ジモティー」。
近くに住む人どうしで物のリサイクルをしてしまおうというシステム。
2011年からサービスを開始しているので、使ったことはなくても名前を聞いたことがある人は多いだろう。

無料で会員登録すれば匿名どうしでメッセージのやり取り、物の受け渡しができる。
メルカリやヤフオクに慣れている人ならスムーズに使えるだろう。
基本的にはもらう側の人が動き、受け取りに行くようだが、場合によっては譲る側の人が持参することもある。有料で大型家電の引き渡しをする際は、譲る側が現地まで持っていき、その場でちゃんと作動することを確認してから代金授受、という流れがスマートだ。

仕事やプライベートで6回ほど使ったことがあるけれど、トラブルはゼロ。
気持ちの伝わる文章、コメントの書き方に気を付けながらやりとりし、相手も丁寧な物腰で対応してくれるようであれば、そうそう困ることはない。

SNSでもリサイクル活動をしている地域コミュニティがある。
ただ、SNSで要注意なのは、オープンなコメント欄で早いもの勝ちにしてしまうと、譲る相手を選べないということ。
実名どうし、あまり譲りたくない苦手な相手が譲渡先に決まってしまうと少々やっかい。
正直に言うと私は譲る側でこの経験をした。
それまでに直接の面識もやり取りもなかった人だが、平気で予定を変える、ドタキャンする、要求が自分勝手という“困ったちゃん”であることはSNS上で知っていたので、譲渡先に決まったときは痛しかゆしだった。
予想どおり、当日直前になって受け渡し日時を変更してきた。
そのまま二転三転されてはかなわないので、
「●日××時に玄関先に置いておくので、そのまま持って行ってください」
と指定した。こうすれば顔を合わせることもなく、気まずい思いもしない。

譲った物を気持ちよく使ってもらえるよう、譲る方も譲られる方も相手への気遣いが大切。
たとえ無償のやり取りでも感謝の心をもって接しよう。

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