
ペットで飼われることはなく、実際の姿を見る機会もほぼなく、建物の屋根裏に住みつくとされ、個性的な名前だけは聞いたことがある。そんな謎に包まれた害獣がいる。ハクビシンだ。
ハクビシンはジャコウネコ科に属する国内唯一の動物。
夜行性で雑食性。生ごみからトウモロコシ、池の魚まで何でも食べるが、特に甘い果実を好む。ミカン、柿、ブドウなどは狙われやすい。
電線や雨どいなどの上を器用に移動し、建物の2階以上へもたやすく移動する。
体長は1m前後。大人の握りこぶしくらいの穴ならすり抜けてしまう。軒下や屋根の継ぎ目、基礎の換気口などから建物内部に入ることが多い。
特徴はざっとこんな感じだ。
そのうえ人間にとって厄介なのは次のような特徴だ。
- 繁殖力が強い。
- 特定の場所で排便排尿する。
頭数が増えれば足音や鳴き声で騒がしくなる。
また、天井裏の特定箇所をトイレにされてしまうと悪臭、ふん害、疫病の発生源となり、最悪の場合その重みで天井が抜けてしまう。
見つけたら、気配を感じたらすぐに駆除することが肝要だ。
駆除方法はいくつかあるが、それぞれにメリットとデメリットも。
順に見ていこう。
1.くん煙剤
くん煙剤といえばゴキブリ対策の商品が思い浮かぶ。
安価に買えて効果も上々とされる。
さらに強力さを求めるなら、少し予算を足して「害獣専用」のくん煙剤を使いたい。
これらの使い方には4つの注意点がある。
注意点
①事前に子どものハクビシンがいないことを確認する
②屋根裏、天井裏、床下など全空間で同時に使う
③建物内からハクビシンが逃げ出したことを確認する
④逃げ出したらその日のうちに侵入経路の穴を埋める
ハクビシンが親子で潜んでいる場合、親だけ逃げて子が取り残される可能性がある。
そのままでは子が天井裏で餓死して腐敗し、さらに被害が悪化する。
①の理由はそういうわけだ。③も同じ理由。
ただ、上手に使えば最も効果が期待できる方法だ。
なお、上記①~④の注意点は、以下のパターンでも心得ておきたい。
2.設置型または塗布型の薬剤
設置型の薬剤はピンポイントで力を発揮するが、完全な追放にはやや非力。
侵入口付近やベランダなど、戸外の気になる場所に置く使い方がよさそうだ。
塗布型の薬剤は主に2種類。
ひとつはオオカミの尿に代表される動物系。もうひとつは木酢液や木タールなどの植物系だ。
前者はハクビシン、鹿などの動物に効果があるといわれる。
これらの動物にとってオオカミは天敵。オオカミの臭いを察知すると本能的に逃げ出すのだ。
個体によって効き目が分かれるかもしれないが、成功確率は高い。ただし値段も若干お高め。
後者もハクビシンが本能的に苦手とする臭い。
こちらは比較的安価。いったんこちらで試して効果がなければオオカミの尿、というのも手だ。
屋根裏で使うときはスポンジや布に含ませて設置する。
戸外での使用時は、うっかり観葉植物などに振りかけないよう注意。
また、雨が降ると薬剤が流されてしまうので天気予報を要チェックだ。
3.超音波型機器
人間には感じにくくハクビシンが嫌がる超音波を流す商品。
薬剤を使わないので衛生面では安心。
ただ、慣れてくると忌避効果が薄れる。ペットへの影響も考慮する必要もある。値段もお高め。
他の商品と組み合わせるのがおすすめだ。
以上3つがハクビシン駆除の代表的な方法。
なお、どの方法にも共通するデメリットがある。
ハクビシンが逃げ出したかどうか、使用後に屋根裏内部を確認する手間がかかる。
侵入口の場所を見極める必要もあり、一定の知識と勘がなければ難しい。
残された糞尿の処理は作業面でも衛生面でも大変だ。
屋根裏の駆除に関していえば、専門業者にお願いするのが最も近道で簡単確実。
金額は規模や難易度によるが、数万円から数十万円とされる。
場面と予算をにらみつつ最良の方法を選ぼう。










