夢のマイホームを建設中に請負会社が倒産してしまい、前払金が戻らず、工事途中の建物が残ってしまった。
時々耳にする話だ。
こうした不幸は避けようがないのだろうか。いや、ぜひ前もって活用したい制度がある。
これを「住宅完成保証制度」という。
主なサービスは次の3項目だ。

1.前払金の工事未達分を一定額補填してもらえる
2.中止された工事を引き継ぐ業者を探してもらえる
3.引継工事の費用アップ分を補助してもらえる

例えば、最初の請負業者Aと請負金額4000万円、うち前払金1500万円で請負契約を結んでいたとする。
ところが1000万円分まで工事が進んだところでAが倒産。500万円相当の未工事分が残ってしまった。
いっぽう、新しい業者Bと請負契約を結んだが、その金額が3300万円となった。

この場合、まずは上記1の趣旨で

前払金1500万円-工事済金額1000万円=500万円

が限度額として補填される。
さらに未工事分費用が3300万円なので、3の趣旨から

B未工事分費用3300万円-A未工事分費用(4000万円-1000万円)=300万円

を限度額として補助してもらえる。
つまり合わせて最大800万円がカバーされるというわけだ。
保証契約費用は約10万円が目安。

注意しておきたいのは以下の項目だ。

①保証限度額
②請負金額に対する保証限度割合
③各請負業者が保証制度に加入しているか

①の限度額が1000万円だとしよう。
上記の例でBは追加工事費用3300万円で済むはずのところ、あいにく人手不足で話が流れ、別の業者Cなら3800万円かかる。
Cにバトンタッチすると費用増額分が合計1300万円に跳ね上がる。
でも保証限度額が1000万円なので、少なくとも300万円は自己負担となるわけだ。

②の保証限度割合は請負金額の20~40%がひとつの目安。
③は最大の注目ポイント。制度を知っていたとしても、業者の制度加入がなければ冒頭の悲劇が起こってしまう。

最後に保証制度の2分類をみておこう。
上記で説明したパターンの保証は「保険・保証委託型」と呼ばれる。国土交通大臣指定の下記保険会社が運営するもので、信頼性が高いとされている。

  • 住宅保証機構株式会社
  • 株式会社住宅あんしん保証
  • 株式会社日本住宅保証検査機構(JIO)

これに対して、住宅メーカー、フランチャイズ組織などが自社の責任と管理体制で運営する「独自保証型」の保証もある。
独自保証型の特徴は工事の追加費用がかからないこと。着手金、中間金、残金などを都度タイミングで専用口座に振り込めば、何か問題が起こってもその営業網のなかで対処してくれる。
ただし、受けられる保証範囲はその会社の体力、経営状態に左右される。
サービスと手続き方法を事前によく確認しておこう。

まとめると「保険・保証委託型」は不測の場面で手厚い保護を受けられる分、業者選びや見積りで時間と手間をとられる。
「独自保証型」はお任せで楽な分、最初に保証内容を吟味する必要がある。
自身のスタイルに合う方法をうまく選ぶようにしよう。

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