以前「『ポツン』か『ストン』か。田舎暮らしで住環境を選ぶときの注意点とは?」というテーマで、住宅の密度と住環境の関係についてお話しました。
周りに家がほとんどない環境と、ある程度密な環境。その中間をとったような環境があります。
周りを道路にぐるっと囲まれた土地です。
今回はそのメリットとデメリットを見ていきましょう。

メリット
1.境界トラブルが起こらない
代表的なメリットは隣地との境界争いがないこと。
私道であれば道路が造られるまでの間に計画図面ができているでしょう。
また、公道であれば官民確定が行われているでしょうから、境界位置でもめることは考えづらいといえます。
隣に家がないので、木の枝やエアコンの室外機が境界線から飛び出すような越境被越境の問題も起こりません。

2.騒音トラブルが起こりにくい
隣に家がないことにより、家どうしの距離が少しでも広く保てます。
いくら騒いでもよいわけではありませんが、心にやや余裕が生まれるのは確かです。
また、隣家からの騒音に悩まされる可能性は低いでしょう。

3.日当たりがよい
敷地周りの空間が多い分、日当たりには恵まれます。
健康的な暮らしにプラスなうえ、畑づくり、ドッグランなど趣味の利用目的が増えそうです。

4.店舗営業に向きやすい
道路に囲まれていれば車の進入がしやすく、さらに土地が広ければ駐車場も造りやすいでしょう。店舗営業には向くといえます。
ただ、周囲の家の込み具合によってはトラブルの種になりかねません。状況を上手に見極めることが大切です。

こんなにメリットがあるんですね!とはいうものの、デメリットが全くないわけではありません。

デメリット
1.車の音に要注意
車の通行量が多ければ、騒音に悩まされる可能性があります。
物件見学時、日常の様子を観察しておくとよいでしょう。
道路幅が広い場合は要注意です。

2.雪かきの手間が増えがち
雪が多い地域なら、雪かきの手間が増えそうです。
近隣住民との協力体制があればよいのですが、そうでない場合は自力でぐるっと雪をかかなくてはなりません。

3.風当たりが強いかも
周りに家がないので、風通しがよい点はメリットといえます。一方で、立地条件によっては強風をもろに受けます。風向きがわかっていればその方向に防風林を造るなど、環境整備が必要です。

4.設置するフェンスが長い
道路との境界線が長い分、フェンスや植栽に手間とコストがかかります。
なるべく管理しやすく、耐久性の高い方法を考えていきたいものです。

いかがでしたか。
周りを道路に囲まれた土地は、条件が特殊な分、根強い人気があります。
もし売り物件で見つけた場合は、好みのタイプかどうか、まずはチェックしてみましょう。

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