中古住宅を購入後、リフォーム工事を始める人も多いことだろう。
なじみのない移住先で信頼できる業者を探すのは結構難しい。
また、遠隔地では仕事ぶりをチェックするのも容易でない。
以下に、段階ごとのポイントを書きあげてみた。
1.必ず見積をとる
依頼する際には必ず事前に見積をとること。
何をどこまでいくらでやってくれるのか、後々トラブルにならないよう、項目ごとの金額を把握しておこう。
また、できれば相見積をとっておきたい。
相見積とは複数の同業者から見積もりを募り、内容を比較検討すること。
ただし、業者によっては「相見積厳禁」としているところもある。
よほど高い実績があるか、比べられると困る「何か」があるか、どちらかだと思われる。
相見積を拒まれたら、まずは地元の人たちにその業者の評判を聞いてみよう。
仕上がりの満足度や仕事の丁寧さなどがわかるはずだ。
2.請負契約書の内容を確認する
不動産売買と同様、リフォーム工事にももちろん契約書がある。
一般的に工事代金の支払時期は、着手金、中間金、残代金の3段階に分かれる。
工事開始にあたっては元手がないと動けないので、一定の着手金を必要とするところが多い。
最近は特に、資材価格の高騰によってどの業者も楽ではないので、そこは理解する必要があるだろう。
また、予期せぬ経済事情の変動で追加費用が発生する旨が書かれていることもある。
その場合は、価格の振れ幅をよく確認し、内容を十分理解したうえではんこを押そう。
3.スケジュール感覚はドライに
ここ数年は資材価格の高騰に加え、資材そのものが手に入りづらい環境にある。
半導体不足により給湯器がなかなか供給されないといった例も。
そうした事情があるのは仕方ないのだが、これを過度な遅延の隠れ蓑に使う業者がたまにいる。
お客さんの中には、新規開店の予定時期や子どもの入学時期に間に合わせたい、という人もいるだろう。
スケジュールの遅れと引き換えに減額させるという方法はあるが、その後のクオリティが下がるリスクも。
それよりは期限を切って払い止めとし、他の業者に乗り換えるほうが得策と思われる。
いかがだろうか。
何事も最初が肝心。
契約段階で率直に希望を伝え、それが実現できるかしつこいくらいに確認しよう。
さらに内容を文字にして残し、合意をとる。
交渉における基本中の基本を忘れないこと。それができていれば後であわてなくて済むはずだ。