秋があっという間に終わり、あわただしい冬の到来。
暖かい日が多いものの冬らしく空気は乾燥し、火災のニュースも聞かれるようになった。
そこでおさらいしておきたいのが火災保険の使い方。
事故や火災が起きてしまったとき、どんなふうに対応すればよいのか、まさかのときに備えて一連の流れを見ておこう。
1.保険会社等へ被害を伝える
火災や水濡れ事故などが起こり、救命作業が済み、状況の終息が見えたらすぐに保険会社へ連絡を。
トラブル時に保険会社の連絡先を見つけ出すのはたいへんだ。
頭が真っ白になって保険会社の名前すら思い出せないかもしれない。
前もって携帯電話の電話帳に「【保険】●●会社」などと登録しておけば、あわてず連絡できる。
2.被災物件現地で立会い調査
保険会社の担当者に現地を見てもらい、状況を把握してもらうところからすべてが始まる。保険会社以外に工事会社、修理業者の人たちが来ることもある。
担当者は写真撮影などで記録をとるが、自身でも必ず写真を撮っておこう。証拠は多いに越したことはない。以降のやり取りで納得のいかない部分があれば、自身の記録を見せながら協議できる。
被害が大きな箇所、修復に手間と時間がかかりそうな部分があれば、記録しながら担当者と会話することをおすすめする。話せば状況が相手の記憶にも残る。余力があれば携帯電話などで会話を録音しておいてもよい。
3.修復見積書の確認
現地の状況が把握されたら、次は損傷箇所の修復見積書をもらうことになる。これは保険会社もしくは工事会社から発送される。
原状回復の費用が保険金の上限に収まっていれば、新たな出費はなく保険金のみで修復工事ができる。
また、近隣にも被害が及んだ場合は、隣近所のお宅からも修理費用見積りが届くかもしれない。これらも合わせて必要費用に積み上げていく。
また、火災保険に費用保険が付帯されているかも確認しておこう。現地の片づけ、近隣へのお詫びなど、災害の後始末にかかわる費用を保障してくれる保険だ。これらの費用も小さくないのでぜひチェックしておきたい。
4.保険金の確定~請求
見積り金額が折り合えば、正式に保険金が確定する。
保険会社から保険金の通知を受けたら、同時に交付される保険金請求書に必要事項を記入しよう。
災害の日時、場所や個人名、口座情報のほか、被災現場の間取図、写真、被害の具体的説明を書く。受取人が近隣住民の場合は、その人たちの個人情報も必要だ。これまでにもらった修復見積書も一緒に送付する。
5.保険金の入金
請求が済めば保険金が入金される。
入金までの期間は被災状況に応じてさまざまだ。複雑な事故、災害ほど長期間が予想される。
また、注意しておきたいのが、保険金の請求は災害発生の翌日から3年で時効になること。
・保険会社への連絡
・現場立会い
・写真撮影
は被災後とにかく迅速に済ませよう。
被災から保険金をもらうまでの流れはざっと以上だ。
ショックであわてることなく、一つひとつの作業を冷静に行うよう心掛けたい。